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4月, 2017の投稿を表示しています

bright

眩しい陽光を纏った空気が ふわりと 緑の輝く葉の隙間を ゆらり ゆらりと 質量を持って 光りながら 2017.4.30 him&any ©︎2017 him&any

fluctuation 揺らぎ

何もない日々には何もないんだから 何もしなくていいんだよ。 流れる時間が音も重さもなく 目の前をドロリと流れていくのをぼんやりと 眺めていればいい。 それはそれでいい。 という思いと、 対立する思いと。 何もない日々だからこそ何もないその場を もがいてもがいてかき乱して 均衡を崩すほうがいい。 揺らぎから宇宙が生まれるように。 何もない均質を揺らす。 乱れとはそこにもともと基本的な繰り返しという 均質な基盤があればこそ生まれる 何もない日々は 乱れを、何かを、命を 生み出すための支えになる基盤だと 思うことが可能なら それはそれで価値だろう。 乱すための整然だろう。 2017.4.30 him&any ©︎2017 him&any

nothing

何もしていない。昨日から。 おとといから、いや、その前から。 何もしていない日々が何もなく過ぎている。 何もない四月二十七日。 何もない四月二十八日。 二十九日。そして三十日。 何もない四月。 四月が過ぎて五月、六月。 どうしてここのエレベーターは ガタゴトと動いてくれないのだろう。 ウイぃぃぃぃ、と 巻き上げる音が聞こえる。 何もない日々に何もしない流れは 何かをするための何かを 掬い取ってしまう ようだ。 何もない七月、八月、九月。 十月。十一月。十二月。 一年。 そして人生。 2017.4.30 him&any ©︎2017 him&any

桜は雨が好き(桜の詩1篇)

桜は雨が好きなんだと思う。 雨の気配を待って咲く気がする。 わざと雨を待って桜は満開を迎える。 自らの散り方を雨風で演出している気がする。 そして結局のところ 好きでも嫌いでも。雨でも晴れでも。 咲いても散っても。 何かを思わせ 何かを考えさせるところが 桜の魅力なのかもしれない。 それが桜の存在感なのかもしれない。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 上記はツイッターのつぶやきに言葉を追加した詩です。 ツイッターではとぎれとぎれにつぶやきましたが 自分の中では全部つながっていました。 桜はずっと好きではなかった。 桜そのものよりは桜の季節が好きではなかった。 桜の季節にまつわるさまざまなことが好きではなかった。 たぶんその景色の中に痛みがあった。 それが今年の桜の季節の出来事で 少し変わった。 そんな出来事があった。 だから桜についていろいろと思ったのだろうと思う。 これも、まあ、日記みたいなものです。 2017.4.19 him&any ©2017 him&any

客観的な評価と主観的な評価

「客観的な評価」を誰かにお願いしたとしても、 その評価はその人の主観だから、 結局「自分以外の誰かの主観的意見」にすぎない。 それでも客観性に近づこうとするなら、 そういう「誰かの意見」をたくさん集めて、 その結果を自分で多角的に判断するしかない。 ◇◇◇◇◇◇ 上記はツイッターでのつぶやきです。 つぶやきにしてはだいぶ長いけれど。 誰かに客観的な評価をしてもらいたいと思っていた。 でもそれはよく考えたら その誰かの主観的な評価なんじゃないかと思った。 本当に正しいものなんてあるのか。 ないのか。 2017.4.16 him&any ©2017 him&any

ネガティブのポジティブな有効利用

ネガティブが楽、というのはよく実感します。 自己防衛のためにネガティブになるときもあれば、 あえてネガティブにどっぷり浸る日もある。 それはそれで必要だと思っています。 ある意味それは ネガティブのポジティブな有効利用かも。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 上記はツイッターでのつぶやきです。 ネガティブは楽だという誰かのつぶやきに 心が反応しました。 ネガティブは楽、だけど、 それよりも、少しずつ、前に進もうと。 そういうつぶやきでした。 そうだね。そう思う。そうだと思う。 そうしたいと思う。でも、そうできない自分がいる。 だから、心が反応したんだと思う。 そしてまさに自分を守るためのネガティブを 言葉にしてツイートしてしまう。 弱い自分がいて、 それを守ろうとする自分がいる限り、 前に進めないと思う。 反省と自嘲と自己防衛が織り交ざったつぶやき。 2017.4.15 him&any ©2017 him&any

雨の気配を (桜の詩2篇)

いつも咲いたあとにすぐ雨になる。 桜は雨が好きなんだろう。 雨を待ち受けている。 雨の気配を。 散らす雨の気配を。 舞うことなく散るために。 散るために咲く花なのだからと。 ーーーーーーーーーーー いつも咲いたあとにすぐ雨になる。 桜は雨が好きなんだろう。 雨を待ち受けている。 雨の気配を。 散らす。 雨の気配を。 たぶん待ち焦がれている。 2017.4.14 him&any ©︎2017 him&any

詩について

詩は日記みたいなものだと気付いたのでブログに載せておいてもたぶん正解だろうと思った。なぜなら詩は日記みたいなものだからだ。そしてブログとはそもそもウェブログでウェブ上の記録だから日々の記録という意味では日記みたいなものだからだ。日記みたいなものである詩が日記みたいなものであるブログに載っているところで何の不都合もない。ということに気付いたので詩はブログに載せておいてもたぶん正解だろうと思った。詩の中の言葉や空白においては自分自身ではそこに浮かんでくる景色や匂いや音があるのでその文章を読むだけで自分自身はその日のその時の空気を感じることができる。プロの、というか本物の詩人であればおそらく自分自身だけでなく他の誰かにもその空気を感じさせることができるのだろうけれどあいにくそのような研ぎ澄まされた技術や感性を持ち合わせていないので自分自身がいつかの自分自身のことを記録としてとどめておくにも詩はとても良い形態だったのだ。○○が△△でどうしてこうしてと詳しく具体的に記録するよりも空白の多い詩の方がより鮮明にその時の空気や世界を自分の中で再現することができる。もしかしたらそれはことばを足掛かりにした新しい創られた記憶なのかもしれないけれどそれはそれで構わないと思う。誰が正しい記憶と創られた記憶を区別することができるだろうか。そうでないのだから日々創られる新鮮な記憶が自分自身の過去と今と未来を彩っていくのであればそれが人生だしそれこそが世界のすべてになるわけだからそれは日々新しく新しく創られていくほうが眩しく輝かしい。そのまぶしさに余計な描写はたぶんいらないし注釈も解説もいらない。だから詩の方がいい。でも詩は具体的なものそのままを記載しているわけではない。もちろん。脚色している。出会ってもいない人と出会っていたり別れてもいない人と別れたりしている。もちろん見たことない景色を見て聴いたことの無い音を聴いている。詩の中では。それは特別な世界だ。自分自身だけの中の世界だ。それはそれでいいんだと思う。それはそれでいいと思う。 2017.4.10 him&any ©2017 him&any

カーステレオから流れるのは

カーステレオから流れるのは 彼らの新曲 あなたはもう知らない曲 春を呼んでいる その歌は 春を呼んでいる 眩しく 悲しい 光 開け放した窓から 流れ込む風 まだ冷たい風 あなたの知らない風 不意に始まる ギターのイントロが 颯爽と駆け回る風に 乗って 涙の匂いがした 涙の 匂いがした 2017.4.8 him&any ©︎2017 him&any

滑るように流れる

夜 雨のフロントガラスは 涙だった 朦朧としては 明晰となり そしてまた 朦朧 信号が まるでネオンサイン あらゆる音に さああ とノイズがのる 夜 思うことなんて 何もない 心は 空洞 何も考えず 何も思わず 喜びも 悲しみもなく 涙の世界を 滑るように流れる 滑るように流れる 2017.4.6 him&any ©︎2017 him&any

光のスリット実験や干渉縞について素人が一生懸命考えてみた創作物のような考察

*これは物理も数学も全くよく分からない人間が、光のスリット実験や、その他いろいろな物理関係の本(入門編、とか、図解でよく分かる、とかそんなレベルの本です)について聞きかじった内容をもとに、自分なりに空想的に、その不思議について考えている文章です。理論も理屈もありません。想像です。創作小説や作り物語や自由詩と同じようなものだと思って読んでください。(^^) ◇光のスリット実験  光のスリット実験において、2つのスリットを通る2つの光は、スクリーンに干渉縞をつくります。それにより、光は波の性質をもっていると考えることができます。  そこで、光の粒子を1粒ずつ照射するとどうなるか、という実験もあります。その実験において、スクリーンに当たった無数の光の粒の跡を集積すると、干渉縞と同じ模様を作り出すそうです。 ◇1粒の光による干渉縞の不思議  1粒ずつしか照射していないのであれば、スクリーンに残る光の跡は、ランダムに散らばるか、一か所に集中するのではないかと考えてしまう。しかしそうではない。  1粒1粒、それぞれの光の粒がつけたその痕跡を、後から集積すると、干渉縞を描き出している。不思議です。その1粒1粒は自分自身の振る舞いをしているだけなのに。  不思議です。  1粒1粒という単発の行為が、まるで もともと予定されていたように 配置されていたということが、 後から集積してみると分かる だなんて。  とても、不思議です。 ◇1粒の干渉相手  その1粒の光は、いったい何と干渉して、その縞模様を描くのだろうか。  数式や物理のことは全くわかりませんが、想像してみました。すると、もしかしたら、光の粒は「自分自身」と干渉しているのではないだろうか、と思いつきました。  自分自身というのは、過去の自分自身、未来の自分自身、そして同時間別次元の自分自身です。同時間別次元というのは、いわゆる平行世界です。(それを信じるか信じないかというのは、とりあえずおいといて)  光のスリット実験では、1粒の光を2つのスリットに向けて飛ばします。そこで、光の1粒は、実際は、 2つのスリットを同時に通過 するのではないか、という説があると聞いたことがあります。2つに分かれるのではなく、1粒が同時に2つのスリットを通る、ということらしい。  

桜守(さくらもり)

もう再開することはないかもしれない その桜の下で 別れた もう二度と会うことはないかもしれない ふとそんな気がして 目を伏せた 二度とないということは 永遠ということだ 桜の木がバックミラーに小さくなっていく その姿を見て たくさんの別れを思い出した いくつもの別れは いつのまにか 今生の別れになっていく 気がつかないうちに 駅前に咲いていた 日なたに咲いていた 三分咲きだった その桜にはきっと 目に見えない桜守がいる このあたりでは どこよりも早く花を咲かせる ドアを開けたら 少し甘いにおいを感じた気がした たぶん その木の桜守が目の前を通ったのだと そんな気がした あの人の幸せを祈ろう 桜の季節は好きではなかったのに 今日の桜の色が 眩しくて ふと心がほどけた気がした 心が ほどけた気がした 空気が やわらかくなった気がした たぶん その木の桜守が目に見えない何かで 心をほどいたのだと そんな気がした 満開の桜だったらそんなことはなかった たぶん 今日の日なたで 明るいあたたかさが やさしかった いくつもの別れを かみしめた 2017.4.3 him&any ©2017 him&any

眩しい朝日に

夢の中に あの人がいて たわいもない 話をした 昔と同じように 話をした 落ち込む心を 沈む気持ちを 励ましてくれるように ふと 目を覚まして ため息 カーテンをあけた 眩しい朝日に 目を閉じた そして 深呼吸 また会いたい ありがとう そして 深呼吸 よし 行こうか 2017.4.1 him&any ©︎2017 him&any