聞こえているのかどうか分からない声は
どこか遠くまで流れていって
たぶんどこかで溶けて消えてしまって
きっと届いていないのかもしれない
あるいは届いたけれど通り過ぎてしまったのかもしれない
もしかしたら受け止めた手から
振り落とされてしまったのかもしれない
戻ってくるかもしれないと返事を期待するから
苦しく切なく悲しくむなしく寂しくなるので
聞こえているのかどうかわからない声は
手元を離れたらもうどこかに漂って
溶けて消えてしまって戻ってこないものだと
思っているほうが何も考えなくてすむから
明日にはきっとどこかに溶けた心を
忘れて眠って流れてしまおう
2018.1.27 him&any
©him&any 2018
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